○確かに進歩は続いている
年々、ネットワークにしろ、ハードにしろ、IDEにしろ、高度化、ユーザビリティの向上が進んでいる。
IT関連では1年単位(もっと短いスパンかもしれないが)の進歩というのが顕著である。
便利な世の中になっているのを感じる一方、その沿革を知らない世代にとっては、
ある種の退化につながるのではないかとも思う。
小学生の頃、面白い先生がいた。
面白い実験を色々とやってくれたscientistな先生だった。
そんな先生が言ってた言葉。
「将来人間は指を使わないで良いようになる。手は退化し、指一本で押すだけの操作しか
出来なくなる。」
(この先生自体、実際にこのように思っていたかといえば微妙で、
極論を述べているようだった。)
○あなたの手は動いているか
実際、この先生が予見したとおり、技術進歩により、ユーザーは複雑な手続き
を求められない時代になってきていると思う。
その結果、明らかにPCを使う間口を広げた。開発者が増えた一因でもあると思う。
逆に言えば、開発者にとって、「細かいことは知らなくても言語だけ書ければ良い」と いう
スタイルが成立するようになったのではないか。
僕はJavaしか知らないので、Java基準の例えになってしまうが、
以下の項目に該当する若手技術者は
ちょっと危険な気がする。
仕事場や学校によっては、細かな環境設定はすでに行われている端末を利用するシーン
も多くなっているのではないだろうか。
また、IDEが賄ってくれている部分も大きい。
周りの新人を見てみても、
「APサーバーが動かない」「DBの設定がうまくいかない」
などといったところでハマってしまう人を散見する。
ハマってしまうのはベテランであろうがあることだが、
そういった問題を克服する能力や推察力、トライ&エラーなどの
やり方や思想が著しく貧困化しているのではないか。
その貧困化を推し進めているのは、技術進歩による経験やbackground knowledgeの
不足であると思う。
昔ならインターネットを起動するだけでも複雑な手順があった。
(Windows95とかあたり)
それが今はもはやLANカードを接続したりする必要のない時代である。
メモリを自分で増設する必要もないほどハイスペックな端末が出回っている。
そういった苦労が無いとコーディングする際もメモリイメージが出来ないであるとか
PC周辺機器の動き、ミドルウェア、I/Oとかプロトコルなどの関連図を思い描けないのかもしれない。
○まとめ
言いたかったこと。技術進歩は良いことである。
でも、理解した上で使わなければ、効果は半減してしまうのではないだろうか。
進歩は、一方で実体験を奪っているのではないかという警鐘を鳴らしてみたくなったんです。
だから技術者になるならプリミティブなところに触れるのも大事だよってことです。
もちろんツールやIDEを使いこなすのも重要だけどね。
僕は経験が浅い分、例えも曖昧で稚拙な文章になってしまいますが、
意識的なものは伝わって欲しいなと思います。
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