JavaOne報告会に参加しました
毎年行われており、今年で19回目を迎えるJavaOneの報告会、
JavaOne 2014 サンフランシスコ報告会 Tokyoに参加してきました。
togetterはこちら - 2014/10/18(#j1jp)JavaOne 2014 サンフランシスコ報告会 Tokyo
もうすでに、皆さん詳しく書かれています。
関連レポート
・きくたろーさん
JavaOne 2014 サンフランシスコ報告会 Tokyoに参加しました #j1jp
・みけさん
JavaOne2014報告会Tokyoに参加してきた #j1jp
・のた犬 (id:notainu)さん
のた犬のうまい猫めし
・yuji0316さん
Yuji Blog
発表者の実際の現地レポート的なものもみつけました
JavaOne 2014 SF レポート集
僕の報告会レポートの趣旨
発表スライド等はすでにweb上に上がっていますので、直接僕が話を聞いた中で印象的だったところ、
スライドからは読み取りにくいところを中心に書いていこうと思います。
では、発表を順々に振り返っていこうと思います。
基調講演から振り返る JavaOne 2014 (寺田 佳央氏) 50分
OracleのJavaエヴァンジェリスト、寺田 佳央(@yoshioterada)さん
JavaEE関連でよくみかけるてらだよしおさんです。
JavaOneで発表のあったJavaSE JavaEE、JavaEmbeddedの概要を説明されていました。
全世界から、登壇スピーカー615名、参加者9010名という大人数がサンフランシスコに集まりました。
(geek bike ride1名ってのが気になりますね。1人自転車乗りが居たんでしょうか笑)
今回の主催もJJUG(Japan Java User Group)というグループなのですが、世界各地でJUG(Java User Group)は存在しており、
ワールドワイドなんだなと感じました。
JSRというJavaの規格(JAX-RSだったりJAXBだったり)はJCPという機関が決定しているという事も初めて知りました。
(JSR=Java Specification Request、JCP=Java Community Process)
JavaSE8(良く言われるJava8)に関してはやはり、StreamAPIとlambdaがトピックになっていました。
ゴールドマンサックス社の事例として、テストコードの匿名クラスをlambdaに置き換えたところ、10%のコード削減につながったとの事です。
なるほど、リファクタリングの方針としては分かりやすいですね。
あなたのプロジェクトでこういう話になった場合は
・ゴールドマンサックス社の事例があり、成功している事
・コードの削減にあたること
・方針としては匿名クラスをlambdaに置き換え、その他にもボイラープレートを削減する
みたいな話をしてJavaSE8をぜひぶっ込んでください。
(※匿名クラス=lambdaではないので悪しからず)
その他、セキュリティに関しても注力してお話しされていたのが、印象的でした。
昨今、Java由来の脆弱性の話題も多いため重視されているようです。
具体的には、セキュリティアップデートの話をされていました。
個人的に、一番興味がわいたのはモバイル環境でJava8が使えるという話ですかね。
lodgOnとRoboVMがタッグを組んで、
iOS上、AndroidOS上でJava8を動作させる事が出来るようになると!
これはかなり嬉しい事です。ボイラープレート(お決まりの分かりきったコード)の削減につながります。
世界的にJavaSE8の本80冊でてるらしいんですが、日本語書籍はまだ少ないですねー。書籍に関しては
みけさんのブログに書いてあったので、ぜひアマゾンアフィリエイト考慮してクリックしてください。
また、JavaSE9に関してももちろん開発は進んでいるとのことです。
Project jigsaw
Light weight JSON
などが例示されていました。今後に期待ですね。
あと、
Project Valhallaと
Project Panama
についても話があがっていました。
Valhallaはvalue型という新しい文法について、ジェネリクスとしてのプリミティブ型の許容について。
Panamaに関してはnext JNIであり、JVM<->ネイティブコードのライブラリであるという
簡単な説明がされていました。
JavaEEに関してはJava標準機能要望のアンケートをとっています!
つまり、ユーザーの希望によって将来のJavaが決定されていくのです。
っていう、ユーザーとの距離の近さをアピールされていました。あなたとJava。
その他、JSONP、JSONB、http2.0、CDIでMDB、JAX-RSインジェクション整備、websocketスコープの拡充
みたいなキーワードが上がっていました。次期機能候補ですね。
気になる方はロードマップを参照の事です。
Java コミュニティアップデート(鈴木 雄介氏) 20分
GxPの鈴木 雄介(@yusuke_arclamp)さん
GxP社の鈴木さんの発表です。JJUGの代表をされている方でもありますね。
OUGLS(Oracle User Group Leader Summit)に日本のJavaユーザーグループとして参加されてきた事に関しての発表です。
ものすごく圧縮しますと、サンフランシスコで各国の偉い人たちが
今後のOracleの方針を決めて最終的にBBQでウェーイってするサミットです。
鈴木さんが主張していたのはやはり、ユーザー間の近さであったり、
意見の反映されやすいその環境やコミュニティに関してでした。
そういったユーザーフレンドリーなコミュニティ形成をしているのであれば、
Javaの将来も明るいのかなぁと思いました。
こぼれ話ですが、JUGの人に取って ビジネスカジュアルで来てね=Tシャツ
ということで、彼らの正装はTシャツみたいです(笑)
JJUGとしては、MVC1.0押しらしいです!!
Java アーキテクチャトレンド(鈴木 雄介氏)30分
続いても鈴木さん。2本連続とはすごいですよね。
最近のソフトウェア開発のインフラからミドルウェア、フレームワーク等、それぞれの流行傾向について
話されていました。
まぁ、僕が説明するよりはスライド見ていただいた方が良いと思います。(笑)
DockerやSaaS、IaaS、PaaS、アジャイル、リーンといった
流行の言葉を出しつつ現状と今後の動向について話をされていました。
(あえて、Buzzワードとレッテルを貼って説明されていました。)
なかでも、NoSQLというのは本当にBuzz化しているようで、
製品によって、仕様や特徴が違うので注意が必要であるという事でした。
簡単に言うと、「NoSQLというワードで単純にググるとダメ」とのこと。
JJUGは幹事募集中です。こわくないらしい。こわくない。
Java Embedded 関連のアップデート(大山 弘樹氏) 20分
大山 弘樹(@ooyama)さん
つづいて、大山さん。
みんな言ってると思うけど、大山さんの話はすごい面白い(笑)
大山さんの話聞くだけでも今回参加した意味はありましたね。
(来てない人は損!!)
JavaME、つまりJavaの組み込みの話をされていました。
ラズベリーパイがやっぱり流行っている(流行らせようとしている)
印象でしたね。
車にむりやりラズベリーパイを組み込んだ人の話とか、ギャグっぽい
話題が多かったです。やってる内容はすごいテクニカルなんですけどね。
でも、そういう「思いついた面白そうな事は全部やろう」ってタイプの人は
すてきですよね。
Java SE & JavaFX 関連のアップデート(櫻庭 祐一氏) 50分
さくらば(@skrb )さん。(スライドが見つからない > < )
エアロスミスとともに登場したさくらばさんですw
スライド資料は全てJavaFXで作られているはず。
発表前もNetBeansを起動させていたので、IDEからのrunなのかな?
今回されていたのはJavaSE8の話
JavaSE9の話
JavaFXの話。
まずは今までのコードこんなのがありますよね、という話で。
これをJavaSE8のlambdaを使ってflatMapで以下のように書いていました。
続いて、JavaSE9以降の話で、
Project Valhallaと
Project Panama
てらださんがすでに話題にしてたので、残念そうにされていましたw
上記のものがValhallaの実例コードです。
ジェネリクスにプリミティブ使えるの嬉しいよねー。って言ってました。確かにそう。
そしてこれがPanamaのコード。
Panamaで大分ネイティブの扱いが楽になりそうですよね。
JNIとか相当使いにくい印象ありました。。。
ValhallとPanamaは9かなぁー10かなぁーって言ってらっしゃいましたw
Project jigsawはあまり進み具合が良くないらしいですね。あらら。
JavaFXの変更に関しては、3つ話されていました。
1Accessibility
2Dialog
3法線
Java EE 関連のアップデート(井上誠一郎氏 and 上妻 宜人氏) 50分
上妻(@n_agetsu)さん
一番内容の濃い発表だったかも知れません。
分量的にもコンテンツ的にも。
やはり、自分がJavaEE使ってるからですかねw
必死に聞いていました。
これに関しては読んでください。色々増えます(笑)
Http2.0が一番面白い話だったかも知れません。
マルチリクエストが行えるようなプロトコルになってくると時代も大きく変わりそうですね。
ただ、1リクエスト=1レスポンスの原則が崩れるので、難点はあるみたいですね。
JSONパッチというのも便利そう。今までだとJSONパース -> JavaのObject化 -> set/getというような
手間が必要でしたが、それも必要なくなるでしょうね。
発表スライドに関してですが、ラフスケッチという事で、開発途中のものです。
これで決定という事ではないので、ご注意願います。
井上誠一郎さんの発表も別スライドでありました。(スライドが見つからない > < )
おもに、あまり目立たないJavaEEの今後についての話題と、
Avatarに関しての発表だと記憶しています。
例えばこんな感じでした。
Faceletsやロギングなど色々な議論が華麗にスルーされたみたいです(笑)
Apache TomEE。通称 トミーという、TomCatのJavaEE版の話もあり、
なんだか名前に惹かれてしまいましたw
Avatarに関してはサーバーサイド.jsということで、nodynなどと同様に、node互換があります。
nodyn、vert.xがライバルだ、見たいな話をされていました。
HeapStats の発表と出展を通して見えた JavaOne2014 (高雄 慎二氏)20分
高雄 慎二さん。(スライドが見つからない > < )
NTT技術の方だったと思います。
HeapStatsという解析システムの展示をJavaOneで行ってきたそうです。
Heap Stats
ノベルティ作成、チラシ作成、ユーザーとの英語でのやり取り、
サンフランシスコ現地での発表など
なかなかチャレンジングな事をされているなぁと思いました。
おもに今回の発表の内容としては、JavaOneへの出展方法についてでしたが、
結構ハードルが高そうに感じました(笑)
なんというか、しっかり選考に選考を重ねた上で可能になるという印象で、
それ相応の努力は必要だなという厳しさを感じました。
まとめ
僕にとって、とても刺激的な時間となりました。
また、OracleやJavaコミュニティの「近さ」を感じられる良い機会となりました。
JavaSEやJavaEEには良い機能が増えてほしいなと期待していますし、
そこにユーザー側からアプローチしていきたいなという意識で
やっていこうという能動的な気持ちになれました。
第1部と第2部の構成でしたが、第2部はブログが長くなりすぎたため、割愛しますw
第2部の懇親会は色んな方とお話し出来て、とても有意義でした。
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