今回は書評記事です。Kotlinスタートブックに関して。
献本してもらいましたので、まぁ書評書かないとなぁっていう強迫観念で書きます。
嘘です。良い本なのでちゃんと書きます。
Kotlinスタートブック -新しいAndroidプログラミング
Android以外でも充分通用する
タイトルにはAndroidという言葉が含まれていますが、
特にAndroidに興味がなくてもKotlinという言語に興味があれば買うメリットは有ると思います。
多分Androidって入ってるのは出版社的に売れやすいからってところとまぁKotlinという言語のターゲットが少なからずAndroidになっているという事実があるからだと思います。(サーバーサイドでもKotlinはもちろん使えます。SwingでもJavaFXでも使えます。)
Androidに関しては本の3分の1ぐらい。なので、基本的に言語部分をがっちり書いてあります。勢いでAndroidを始められちゃうかもっていうぐらいの気持ちで良いんじゃないかなぁ。
Kotlin開発の基準になる一冊
基本的な部分は全て網羅されているといっても過言ではないです。
これまで、Kotlinの日本語書籍がない中での1冊です。
「本が無いしなぁ〜」みたいなのはもう言えないわけですね!(ニヤニヤ)
Kotlinの情報は増えてきたとはいえ、これまではネット上にバラバラにあるような感じでした。(公式ドキュメントでも個人的には結構大丈夫なんですが)
そんな中、まとまった情報が書籍になったということで。
確実にこれが基準になってくるだろうなと思います。
概ね、これに従っておけば良いのですが妄信的にならないようにしてほしいなと僕、個人としては思います。
javapして欲しいし、生成されたクラスのデコンパイルとかして欲しい。
KotlinでAndroid開発を始める場合はこの本があれば怖くないんじゃないかなぁと思います。
基本的な知識を習得する目的にも使えますし、リファレンス的に利用するのもありでしょう。
サーバーサイドとか、Android以外で使う場合は言語の基礎は抑えられます。ただ、どういうフレームワークを使うかとかの選定、使っていくうえでのハマりどころの克服とかは自分たちでしないとダメですね。
Kotlin導入の手立てになる
ということで、「この本があるから導入してみましょう」とかネタになると思います。
まぁプロジェクトの問題とかマネジメントの問題とか色々あるとは思うのですが、それはKotlinに限らず、ですね。Javaでも、なんでも。
Kotlinという言語に関して2016/08現在、ハマりどころとしてはJSR269の絡むもの。例えばDatabindingとかDagger2とかそんなやつです。
ですが、それも本書内で説明がありますので多分なんとかやれるんじゃないかなぁと思います。
Kotlinを使ってみたいと迷っている方は実際に読んでみて確かめてみて欲しいですね。
もし、本に書いてない内容ハマったとしてもKotlinのSlackで質問してくれれば、みんなが答えてくれます。
http://kotlinlang-jp.herokuapp.com
言語の思想も含まれている
筆者のngsw_taroさんはKotlinという言語の発表当初からずっとこの言語を追いかけてきています。
したがって、今現在のKotlinのメジャーバージョンの表面部分だけが語られている本ではないです。著者自身の考えによるところもあるとは思いますが。
たとえば「Kotlinのこの言語設計はEffective Javaのこういう部分が・・・」など設計思想が書かれていたりします。これは単純に公式リファレンスを読むだけでは気づけなかったりする部分もあると思います。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというやつですね。
チームでみんな1冊持てば怖くない
この1冊あればAndroid開発は出来るか?考えたところ
基本的なJavaの知識とAndroidの知識があれば出来ると思います。
なのでみんな1冊買って開発すればいいと思います!w
気になるところ
褒めすぎましたかね、なんか嫌ですね。
ということで、あえて気になるところを出すとすればKotlinとScalaでtailrecの仕様が違うのに言及してほしいとか、3章のKotlinガイドツアーはしょっぱなから結構勢い出てるなぁって思ったこととか、です。
重箱の隅的なやつです。
まとめ
Kotlin気になるなぁという人、取っ掛かりがほしい人、もっと詳しくなりたい人におすすめです!
Androidで使いたい人は後半部分(本の後ろ3分の1ぐらい)を立ち読みしてテンション上がったら買えば良いと思います。
Androidじゃない人はパラパラと流し読みしてオモシロイと思ったら買えば良いと思います。