最近よく見聞きする話がある。「Howばかりにこだわっちゃダメだよ」というやつ。
目的や理由、ターゲット、タイミングなどが重要で、手法にばかり囚われてはいけない、という主張。確かにその通りだと思う。
でも、この言葉ばかり聞いていると、なんだかHowが大事じゃないような錯覚に陥ってしまう。
そこに最近少し危機感を覚える。
Howは懐の深さと突破力
例えばこんなシーンを考えてみてほしい。
とある問題があるとき、
- ひとつの問題に対して、1個の解決方法しか思いつかない人
- 10個の解決方法を思いつく人
どちらが有利だろうか?答えは明らかに後者だ。
10個の解決方法を知っている人は、その中から最適な2〜3個を選んで提案できる。これがその人の懐の深さや幅の広さ、突破力の源泉になる。
僕自身、経験の浅い領域では完全に素人になる。そんな時に「こういうやり方はどうですか?」と具体的な手法を教えてもらうと、状況が劇的に改善することがある。
つまり、Howが1つ増えることで、前提や解決の道筋がガラリと変わるのだ。
選択肢があることの真の価値
1個の解決方法しか知らないと、「こうやって進めるしかない」という近視眼的な思考に陥ってしまう。でも複数の選択肢があれば、その中から最善を選んで、より正しく、より的確に前進できる。
そうして正しく進んだ結果として生まれる余白や成果、生産性。それによって浮いた時間やお金を別のところにリソースを振り向けることもできる。
とことんHowを煮込んだあとに、Howへのこだわりを捨てる
もちろん、やり方だけが重要だと言いたいわけではない。でも一度は1つの分野で解決案を考え尽くして、「これは誰にも負けない」というレベルまで到達してから、「でもHowだけじゃダメだよね」と言うべきなんじゃないか。
「Howが大事じゃない」と言っている人は、それを考え尽くした経験がある人であるべきだと思う。Howは当然大事だけど、その上でちゃんと目的やターゲット、その他の要素も視野に入れて広げていく。
そういう順番を踏むことが重要なんじゃないだろうか。
だからやっぱり、そうは言ってもHowは大事。
とか、書きながら思ったんだけど昔すえなみさんが書いてた話とほぼ同じになっちゃったね。はうっ!
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